【ドミニカ野球留学】肩の強さを見せつけるトライアウト  1日目③

ドミニカ野球留学

守備はとにかく全力投球

一通りバッティングが終わると次は守備に移る。まずは外野手からトライアウトが行われる。見られるのは送球だ。コーチが手で上げたボールをキャッチして、サードとホームに送球する。チェックされるポイントは送球の強さだ。細かなコントロールは二の次らしい。

外野が終わると次は内野手だ。選手はサードとショートにつき、一人ずつ10球程度のノックを受ける。コーチはマウンドの横くらいの距離から正面、左右、そして前への緩い打球というように順番に少し緩いノックを打つ。

選手はとってとにかく全力で一塁へ送球する。ここでも細かなコントロールというよりは肩の強さを見られるようだ。 ドミニカの育成年代では、その選手が25歳の時にメジャーリーガーとして活躍することを目標に指導・育成される。

トライアウトでも次の年の活躍ではなく長期的な伸びしろをチェックされる。 そのため、ドミニカのアカデミーに入るためのトライアウトは絶対に一度では決まらないという。何度も何度も視察して、そのうえで伸びしろや成長度合いを加味してアカデミーへの合格を決めるという。先を見据えた指導は一貫していると感じる。日本のように各年代での勝ちだけを第一には考えていない。

内野手が終わると次は捕手のセカンドスローイングへと移る。ここでも選手は肩の強さを見せつけようと全力で送球する。今回見た選手は少し力み過ぎていたようだ。

焦っているのが背中からわかった。それもそうだろう。アカデミーに入ってもまだまだメジャーへの道のりは遠いがそれでも夢への第一歩は歩める。緊張するのも当たり前だろう。

アカデミーと英語教育

実はドミニカのメジャーリーグアカデミーは教育の役割も担っている。アカデミーに入ることができれば、そこで英語教育を受けることができるのだ。もし仮にメジャーリーガーになれなくても、アカデミーで英語教育を受けた人材はホテルなどの待遇の良い職場で働くことができる。実は野球だけでなく、将来生活するためにもアカデミーに入ることはかなりのアドバンテージなのだ。

ドミニカらしさ

最後に、約54mの駆け抜けタイムを計る。選手たちは真剣に走るが、まず距離が正しいのかも怪しいし、タイム計測もかなりアバウトに見えた。この辺りはドミニカらしさといえようか。 駆け抜けタイム計測の後には、ピッチャーのピッチングを見てその日のトライアウトは終了した。

ピッチャーもアバウトにコースに投げれていればコントロールは十分で、投げ方やボールの勢い、球速が重視される。 その日の終わりには、アカデミーのスカウトに向かって言葉でアピールしている選手もいた。ものすごく必死に何かを訴えていた。「俺を入れてくれ」といった具合だろうか。日本の中高生ではまずありえない光景だ。これもまた、ドミニカらしさだろう。

こうして、長かった一日目が終わった。初日から驚くことばかりであった。次は二日目の内容を振り返りたい。

個人的には二日目が一番行って良かったなと思える試合でした。二日目の記録はこちら!!

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