ティーバッティングをするとき、ほとんどの選手が木製のバットを使う。どうして金属バットを使わないのか考えたことはあるだろうか?僕は恥ずかしながら、最近まで考えたことがなかった。
今回はこのことについて考えたいと思う。少し考えてみると、色々と問題点も見えてきた。まず、900gの木製バットは中学生には重すぎる。というか高校生でも何十本も振るには重すぎるんだ。
それなのに、金属バットを使わないで木製バットを使うのは
1.音がうるさいから
2.金属バットが壊れやすくなるから
主にこの理由だ。もちろん木製バットを使うことによるメリットもある。いまから色々な考え方を紹介しよう。
重いバットと軽いバットはどっちの方が良いのか
まず重いバットを使うことのメリットだ。重いバットをきれいに振るには体幹の強さが必要になる。重いバットは体幹を意識してバットの重さを感じながら振る練習になる。
次にデメリットも上げていこう。デメリットはまず、怪我をしやすいというところだ。重いバットはくれぐれも全力で振ってはいけない。最悪の場合、腰椎分離症という、腰の大けがにつながる。腰椎分離症は治るのにも時間がかかり、治ったとしてもその後の野球人生に暗い影を落とす恐ろしい怪我だ。それと、重いバットを全力で振ることは手首の怪我にもつながる。とにかく怪我の危険性が高いのだ。
技術的な面での心配もある。重いバットを一生懸命振ると、どうしてもバットの軌道が遠回りになり、ドアスイングになってしまう。ドアスイングが一度身につくと直すには時間がかかるし、打てるボールも打てないので野球がつまらなくなってしまう。体が小さいのに重いバットを振り続けている選手にこの動きは多い。
重いバットを振ることにもメリットはある。ただ、どう考えてみてもデメリットの方が大きいというのが世間の考え方らしい。もし、家で重いバットばかり振っている人がいたら、その練習方法は今すぐに見直した方が良いだろう。
スイングスピードを速くするために
スイングスピードを速くするには、身体を早く動かす感覚を覚える必要がある。脳から出た指令を筋肉に素早く伝える神経系のトレーニングを積まなければいけない。いちばん手っ取り早いのは軽いバットを振ることだ。極端な話、プラスチックバットでもいいらしい。とにかく体を早く動かす感覚を体に覚えさせることが大切なのだ。
もし実際にやってみたいと思うなら、ノックバットや自分が学童の時に使っていた少年軟式用のバットで素振りをするのはかなり効果的だと思う。とにかく軽いバットで一瞬のスイングを体にしみこませるのだ。
ティーの時はどうするか
今の段階では、金属バットを使わない限りはティーの時に軽いバットを使うのは難しいだろう。ただ、木製バットがすべて悪いわけではないから、意識するところは意識して取り組む必要がある。木製バットはバットの芯(スイートスポット)が金属に比べて狭いので、しっかりととらえる感覚を覚える練習になる。また、正しい打ち方でないと飛ばないということもあるので、木製は自分のバッティングの形を確認することに役立つだろう。
理想は少年用の重さの硬式木製バットがあれば一番いいと思う。どうしても欲しい人はお小遣いをためて買ってみるのもありかもしれない。
まとめ
・スイングスピードを速くするには軽いバットで速い動きを体に覚えさせる必要がある。
・重いバットは怪我の危険性が増えるから体の使い方を意識しながら、数は少なめにして振る。
・家での素振りでは軽いバットと普通の中学生用の重さのバット(たまに重いバット)を交互に使うことで一番いいスイングを目指す。
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