5時半に緑区青根からスタート
夏に檜洞丸に登ってから「次は蛭ヶ岳に登りたいな…」とチャンスをうかがっていました。おそらく一番ハードなコースは西丹沢ビジターセンターから檜洞丸に登り、そのまま蛭ヶ岳に縦走するコースです。
今回は西丹沢からではなく、相模原市緑区の青根から登りました。朝の4時半に出発して。青根に着いたのは5時半頃。11月末の5時半は、真っ暗な空が段々と白んでくる時間帯でした。
丹沢山地の南側(海老名・平塚などの県央地域)であれば、もう少し明るいのだと思いますが、なんせ山の北側から登ったので、明るくなるのも気温が上がるのも遅かったです。
本来であれば、林道を通って登山口の目の前まで車で行けるのですが、道幅を広げる工事の影響で時間帯によっては通行止めになるという看板が出ていました。午後の早い時間には下山して、次の予定に向かうつもりだったため、夕方まで閉じ込められてしまうのは勘弁。ということで、閉校した青根小学校の横の無料駐車場に車を止めて少し長めに歩きました。
宮ヶ瀬湖や大山を裏側から見ながら登る
今回の青根から蛭ヶ岳へ上るルートは、走行距離20kmほどで、いくつかあるコースの中では最短のコースでした。しかし、その分急な坂が多く、両脚の前ももが序盤でつってしまうという何とも情けない事態に陥りました。
少し多めに休憩をはさみ、何とか登っていると、少しずつ周りも明るくなり、太陽の光に当たることも多くなっていきました。そこで左側に見えたのが、宮ケ瀬湖です。普段は虹の大橋を渡ったりと、水面をすぐ目の前に見ることが多いのですが、今回はかなり上から独特の形の湖を見下ろすことができました。
また、同時に見慣れた大山を裏側から見ることもできました。登り始めてから1時間半くらいで大山が同じ目線に見え始めたので、やはり今回はハードなんだなと感じます。風も強く、序盤は心が折れかけたのですが、普段見ている県央や相模原の景色をいつもとは違う視点から見れたのは感慨深いものがありました。
姫次で小休憩し、いよいよ蛭ヶ岳へ
姫次というポイントで小休憩をし、そこから最高峰へ出発します。隣にさらに高い山があるので、目標としてはわかりやすいのですが、高いというよりは遠いというのが率直な感想でした。
一旦姫次から下って、再び登るのですが、そこからもう一度山に登りなおすようなイメージです。今回のルートは全体的に木道が多く、脚への蓄積疲労はかなり物がありましたが、比較的歩きやすかったです。ただ、風が強くて何もつかむところがない木道を歩くのはかなりスリルがありました。踏み外せば人生が終わるというスリルも、登山の醍醐味の一つですね。
蛭ヶ岳山頂に到着、格好いいおじに出会う
ひたすら続く木道を歩いていくと、思ったよりも早く蛭ヶ岳の山頂に到着しました。山小屋のような施設が見えたときには、「あれ?」と拍子抜けしたような気がしました。それでもかなりしんどい道のりではありましたが。4時間くらいで山頂まで歩きました。
山頂は気温が低く、手袋がないとスマホなんてとてもいじれないような寒さでした。凍える手で写真を撮っていると、奥の方の別ルートからおじさんが歩いてきました。
話を聞くと、檜洞丸から縦走してきたそうです。しかも出発したのは僕と同じくらいの時間。かなりのペースで上がってきたことがわかります。
かつてはトレランにも出場したことがあるような山好きだそうで、藤沢の自宅を拠点にあちこちの山を登っているそうです。話を聞いて、神奈川県内の最終目標が「檜洞丸経由で蛭ヶ岳に登る」になりました。
今回は蛭ヶ岳に登るという目標は達成しましたが、格好いいおじさんのおかげで次の目標が決まったということです。まだまだ別のルートもあるので、今後は時間があるときには様々なルートから丹沢山地を楽しもうと思います。
無事下山
帰りも足元に気を付けながら良いペースで歩くことができました。下り始めてから3時間半ほどで青根小学校付近の駐車場まで到着。休憩込みで7時間半くらいで完全終了です。林道の奥まで車で行けていればもう30分くらいは短くなるかもしれません。
まだまだ若いつもりですが、運動不足で脚がつってしまったのは反省です。8月以来の登山だったので、もう少しコンスタントに山に出かけて、足腰がなまらないように自分をいじめていこうと思います。
家までの帰り道、車の中で久しぶりに福島の祖母に電話をして、山登りの話をすると、「康人さん(今は亡き祖父)に似てきたね」と言われました。
じじもどうやら登山が大好きだったようで、それも丹沢からスタートしたと言っていました。そこから福島と山形の県境にある飯豊連峰にチャレンジしたり、アフリカに山登りに行ったりと、山にはまっていったそうです。宮城県の早坂善治さんという方が主宰する山岳クラブにも入っていたのだとか。
登山は健康な体さえあればいつまででも続けられる趣味なんだと思います。日帰りの軽装登山の範囲で、いろいろと楽しみを増やしていこうと改めて思いました。
コメント