アマチュア野球の審判はアマチュアだということを忘れてはいけない。

中学野球

こんにちは。今回の記事では、アマチュア野球の審判についてです。ものすごくよい文章に出会ったので、色々な人に知ってもらいたくてこの記事を書いています。

今夏も甲子園では、全国3486チーム(3744校)の頂点を決める戦いがくり広げられました。炎天下での開催や出場校の実力格差、行き過ぎた指導や勝利至上主義等々の問題はあれど、これは間違いなく我が国の文化であり、いまも圧倒的支持を得ています。ただ、近年は「審判の判定を尊重する」という野球の原則が、あまりにもないがしろにされているのではないでしょうか。
象徴的だったのは、ある県の決勝戦での二塁の触塁を巡る論議です。勝利目前の最終回に併殺プレーを試みた遊撃手の足が塁に触れていないと見た二塁審判の判定はセーフ。そこから逆転負けとなったチームが、その判定を「余裕でアウトだった」と言ってしまっては、グッドルーザーとしての潔さも誇りも感じられません。その間一髪の微妙な触量を高度なプレーとするならば、それを審判に明確に見せられない可能性というリスクも覚悟すべきです。
また、第三者がいかにも同情したふうに「たった一つの判定で彼らのその後の人生が変わる」などと、したり顔で言います。そんなに彼らの人生は、軽くて左右されやすいものですか?甲子園に出た40代表だけが成者で、敗者=失敗者のわけがありません。運も不運も万人に平等で、その判定をどう捉えるかです。それを不運だと恨めば、その後も愚痴や泣き言が続き、何かうまくいかなければいつも周囲のせいにするでしょう。
笑い飛ばせば、次は向こうから運がやってくるものです。例えば、大谷翔平選手(エンゼルス)は高3夏の岩手大会決勝で打たれたポール際の微妙な打球をホームランと判定され甲子園出場を逃したらしいですが、試合後、打った選手に「ナイスバッティング」と声を掛けたそうです。そして、その後の彼の人生は?
いかに人気があろうと、所詮は「高校生の部活の全国大会」であり「教育の一環」だと高野連は明示しています。だからこそ、地区大会の1回戦も甲子園での決勝戦も同価値と判断し、リプレイ検証にそれだけの重さを置かず、現場の審判員の判定を尊重しているのです。
前号でアマチュア球界でもりプレイ検証を採用する時期に来ているのではないかと述べたのは、SNSでの誹中傷や審判の存在価値を認めない人があまりにも多くなり過ぎたがためです。こんな「事件」が、これからも頻発しないことを祈ります。

ベースボールマガジン社『ベースボールクリニック』10月号 61頁

ああ、あのシーンのことだなとすぐにピンとくる人が多いのではないでしょうか。Twitter(X)でも散々話題になりました。色々な人の考えを読みましたが、これが一番スッキリするものでした。

ボーイズリーグの審判も、言わずもがなボランティアで成り立っています。(昼食代は出ているはずですが。)オープン戦に至っては、選手のお父さん方で成り立っています。そのことも忘れて、審判を威圧するような指導者の方をたびたび見かけます。

そこまで子どものために熱くなれるというのは素晴らしいことだと思いますが、それよりも大切なことがあるはずです。先日のリスト杯(ボーイズリーグ春期全国大会予選)の開会式でも、スポーツマンシップという話がありました。

心は熱く、頭はクールに、常に冷静に戦う姿をチームの子どもたちに見せられる存在でいたいですね。審判も人間なので間違いは当然あります。その可能性も含めて試合です。不利に思える判定に動じない精神力やそれを気にしないくらいの技術力を身につけるために練習しましょう。

ベースボールクリニック

・強豪校、強豪チームの練習法
・タイムリーな流行りに合ったネタ
・科学的なトレーニング方法
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などなど、野球指導者にとって欲しい情報が満載の雑誌です。

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