【危機管理】事故を未然に防ぐ、ヒヤリハット「1:29:300の法則」

中学野球

危ない!

野球をやっていると、一日に一回はこの声を聴く。打球が思わぬ方向に飛んだり、気が付いたらネットに穴が開いていたりするのだ。

この記事では、自己を未然に防ぐための考え方について最近知った法則を紹介したい。

ハインリッヒの法則

ここからは『アウトプット大全』という本の、230頁からの引用になる。

損害保険会社の技術・調査部に勤務していたハーバート・ハインリッヒは、ある工場で発生した5000件以上の労働災害を統計学的に調査し、「1:29:300」という比率を導きました。「重症」以上の災害が1件あったら、その背後には、29件の「軽傷」を伴う災害が起こり、300件もの「ヒヤリ・ハット」した傷害のない災害が起きていた、ということです。

樺沢紫苑『結果を学びに変えるアウトプット大全』230頁 
※筆者強調

大事故と小さな事故、事故には至らないが「ヒヤリ・ハット」した事例はそれぞれ1:29:300の割合でおこるというのだ。

ということは、1回の大きな事故を防ぐためには、300件のヒヤリ・ハットを減らす努力をすればよい

ハインリッヒの法則(前掲書230頁)

野球におけるヒヤリハット

高校野球でも少なからずあるヒヤリハットの事例は、中学生を相手にしているとその数も多くなる。

特に中学一年生は、すぐ後ろに人がいるのにバットを振ってしまったり、相手が見ていないのにボールを投げてしまったりする。小学生ともなれば、そんな危険はもっと増えるのではないか。

ここでは思いつく限り、野球において最低限気にしなければいけない場面を上げていこうと思う。
※ヒヤリ・ハットした事例が見つかったら随時追加していこうと思う。

送球の延長線上

バックアップの練習を除けば、送球・投球の延長線上にいると、ミスがおこった時にケガにつながる可能性が高い。必要がなければ、ボールが動く方向に人が立たないように練習メニューやレイアウトを工夫することが求められる。

同時のスローイング

キャッチボールやブルペンでの投球練習において、横に並んだ投げ手が同時に投げてしまうことがある。受けてからすると、これはかなり怖いのだ。怖いだけではなく、万が一暴投がおこった時に、受け手はどうしようもなくなってしまう。目玉は二つあるが、一回に捉えられるボールは一つなのだ。「暴投しないから大丈夫」は許されない。一番安全な方法をとりたい。

ちなみに複数個所で打撃練習をする場合には、打撃投手も同時に投げることを注意しなければいけない。

バッティングピッチャー

まず、大前提は必ずヘッドギアを付けること。鋭い打球が頭にあたったら、冗談抜きで死も考えられる。

また、防球ネット(主にL字)も必ず設置するべきだ。複数個所(3ヶ所打撃等)で行う場合には必ず左右からくる打球のことも考えなければいけない。

中学野球なら、必ず大人が最終確認をするべきだと思う。

野球に限らず

野球だけではない。塾にいれば、ちょっとした掲示物が剥がれ落ちたものが事故のもとになったり、見通しの悪い廊下を走ってしまうとすぐに他の人と衝突してしまう。

子どもを預かっていると、危険な場面に出くわすことも多い。

それを子供のせいにするのは簡単だが、大人は事故を防ぐために、出来る工夫はすべてしておかなければいけない。

大切なお子さんを預かる現場だからこそ、どこよりも危機管理には敏感でなければいけない。運動している中での故障はまだ仕方ないかもしれない。だが、いわゆる事故・災害はゼロにできる

少しでも危ないとこ感じたところには、すぐに対策を考えなければいけない。そのためにはまず、危険だと思うアンテナを張ることだ。これは子どもの命を預かっていることが自覚できていれば問題ないはずだ。

自分のチームで大きな事故を起こさないよう、ヒヤリ・ハット事例を減らしていこう。

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