選手の気持ちを忘れた指導者はおしまいだ。

中学野球

「47」「48」「49」「50ぅー」


グラウンドで数を合わせてする素振り。野球経験者ならだれもが経験したことのあるメニューだと思う。この時の選手の頭の中を言い当ててみせよう。

「あと○○回」

これしかないだろう。100人いて、何人が投手を想定して、試合のつもりでスイングしているだろうか。1人いたらいい方だろう。


人間は手段が目的となっているときに、マイナス感情を抱きやすいという。バッティングが良くなるための素振りが、数を振ることが目的になってしまっている。こんな時間は自分がどうして野球をやっているのかわからなくなるほど苦痛な時間だった。

しかし、いざ指導者になると、何も考えずに同じことをやらせている自分がいた。指導者失格だろう。

思考停止はアウト

わざわざ集まって、試合より明らかに速いテンポで「空振りの練習」を何百回もやらせて、いったい何を考えているのか。いや、何も考えていないのだ。

何も考え無くなったら指導者失格だ。いや、人間失格と言っていい。

少し考えれば、まずは自分が現役だった時の経験が出てくるだろう。それも思い出せないなんてアウトだろう。自分が嫌なことは人にはしない。生きていくうえでの鉄則だ。

※ただ、自分がその時は嫌だったが、思い返せば役に立ったということは場合によっては必要になるだろう。

ここで言いたいのは、メニューを何も考えずに与える指導者は退場すべきだということだ。最低限、間違っていてもその練習が何のためにあるかを自分の言葉で説明できるようにしておきたい。

みんなで数を合わせて行う素振りにもメリットはある。そこを明確にして行うなら全否定すべきメニューではない。

アップデートしないのもアウト

最近、横浜DeNAベイスターズの筒香選手が、しきりに「指導者のアップデート不足」を説いている。現役プロ選手が言う言葉には説得力がある。


どれだけ考えようとしても、知識がアップデートされないと考えることすらできなくなってしまうのだ。だから指導者には様々な媒体を使っての勉強が求められる。



僕も高校野球を引退して数年の時間がたった。しかも、その時にならった野球が最新のものだとは言い難い。だからこそ、勉強し続けなければいけない。

自分が若いからと言って、最新の野球を知っているわけではないのだ。若い世代こそ勉強しなければいけない。我々の世代がまた、古い常識を繰り返したら、次世代には野球はメジャースポーツではなくなっているだろう。

若い世代こそ勉強が必要なのだ。
自戒を込めて。




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