先日、北海道でフリーランス管理栄養士として活動されている臼井彩さんに「成長期の球児に必要な食事とは」というテーマでセミナーを開催してもらいました。その内容を、主に相模原ボーイズの選手・保護者の皆さんに向けてまとめていきます。
もちろん、チーム関係者以外の方にも実りある内容だと思います。是非、最後までご覧ください。
※栄養についての知識があまりない方向けのライトな内容です。
無理なく取り入れられることが大切
栄養管理と聞くと、「たんぱく質を体重×2g摂取して…」というように、少し難しいイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。もちろん、そのように計算して食事にもストイックに取り組んでいくことは、競技のレベルが上がっていった時には必要です。
ですが、ここではチームの全員の方に食事に興味を持ってもらうことがゴール。
「○○が150g」のように計算して毎日の食事を管理していくのは理想ですが、今回は現実的に取り入れやすい範囲で学んだ内容を共有していきます。
なぜ栄養管理が必要なのか
エネルギーや栄養素は必要だが、食べられる量には限界がある。
成長期の中学生で、なおかつ運動量の多い子たちはそれだけ必要な栄養素やエネルギーが必要になります。しかし、食べることのできる量には限りがあります。
だからこそ、限られた量の食事の中で栄養バランスは考えていかなければいけません。
極端な例を出すと、限られた胃袋の面積をポテトチップスで埋めてしまっては、成長に必要な栄養素はとれないままおなか一杯になってしまうということです。
野球は運動時間が長く、食事時間がとりにくい
野球は運動時間が比較的長いスポーツです。打つ・投げる・走るなど、習得しなければいけない動きの数が多く、全体練習でも確認しなければいけないフォーメーションが多くなります。
中学生になると、少しずつ高度な内容も増えていくため、どうしても練習時間が長くなりがちです。相模原ボーイズでも、通常のホームグラウンドの練習ではだいたい8:00-17:00の9時間は活動時間です。
間に10分程度の捕食が2回と、1時間弱の昼食&昼休憩がある事を考えても、8時間くらいは活動しています。学校の部活動と比べると練習時間は長いといえると思います。
このように1日中身体を動かすには多くのエネルギーが必要です。しかも、運動中は消化・吸収の効率が下がると言われています。
できるだけ、栄養と食べるタイミングも管理する必要が出てきます。
成長のピークはいつ来るかわからない
人間には思春期と呼ばれる、心も身体も子供から大人に変化する時期があります。このタイミングで成長のスパートがやってきます。(男子平均12-14歳、女子平均10歳-12歳)
しかし、あくまで上の数字は平均的なもので、成長スパートがやってくる時期には個人差があり4-5歳ほど異なるということです。
成長スパートがいつくるかわからないからこそ、普段から栄養に気を使った食事を続けて、成長スパートがやってきたときに最大限に身体を成長させたいところです。
ここを逃してしまうと、大人になってからいくら頑張って食べても身長が伸びてくれることはありません。
本来10㎝伸びるはずの身長をちゃんと10㎝伸ばしましょう。成長期なのに、適当に好きなものを食べて、結果的に5㎝しか伸びないなんてもったいないですよね。
ジュニアアスリートの食事ポイントは3つ
ここまで、なぜ食事管理が必要なのかを確認してきました。こどもたちの胃袋には限界があります。限られた食事の量で、効率的に身体を作っていくには、栄養に気を付けて食事をしていくことが必要です。
ただ、栄養に気を付けると言ってもプロのように細かく成分を分析したり、食べるタイミングを分単位で調整するのは現実的ではありません。
セミナー講師の臼井さんは「今よりちょっといい食事」という言葉を使っていました。少しずつ意識して、出来そうなところから取り入れていくことが大切です。
そこで、気を付けるべきポイントを3つに絞ってもらいました。それが下にまとめた3つです。
次の記事では、もう少し詳しく、どうやって毎日の食事を工夫していけばよいのかを一緒に確認していきましょう。
全3回で、指導者が受けた栄養セミナーの内容を選手・保護者向けに紹介しています。今回のセミナーでは、北海道でフリーランス管理栄養士として活動されている臼井彩さんに講師をしていただきました。もっと本格的に学びたいという人は是非連絡してみてください。
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