【宿泊セミナー】少年野球の先頭を走る!堺ビッグボーイズを見学してきました!

セミナー・勉強会

「大学生のうちにしかできないことをしたい」

卒業が迫ると、その想いが強くなるが、結局思いつくのは野球のことばかり。大学四年の最後の冬、ドミニカ行きでお世話になった阪長友仁さんが指揮をとる堺ビッグボーイズの練習を見学するために、大阪へと向かった。

前泊して

麻生ボーイズ出身!松坂さんのセミナーに参加。

2020年1月30日夜、通り慣れた国道246を通って西へ向かう。国道1号線に入ればあとはひたすら道なりに行けばいい。さすがに体力にも限界が来て、静岡県の浜松市のパーキングエリアでお得意の車中泊をしたが、翌日の昼過ぎには9時間の下道ドライブの末に河内の道の駅に到着した。貧乏学生は高速道路など選択肢にすら入らない。

そこから電車に乗って大阪の中心地へ向かう。そこでは堺ビッグボーイズの見学の前にPaLaCalle Béisbol – パラカイエベースボール の代表、松坂賢さんのセミナーに参加させて頂いた。

海外での経験やマインドセットの話。そして後半には打撃理論をレクチャーしていただいて非常に有意義な時間だった。中学生にバッティングを教えるときにどうやったら上手に伝わるか。悩みの尽きないテーマだが、一つのヒントを得ることができた。

ちなみに松坂さんは横浜の出身で、麻生ジャイアンツ(現麻生ボーイズ)時代には県立市ヶ尾高校監督(2022年現在)菅澤悠先生ともつながりがあるらしい。菅澤先生にはおススメの本を教えて頂いたり、別のセミナーでご一緒させて頂いたりと、大変お世話になっている。野球界はこういうところで思わぬつながりがあるから面白い。

松坂さんのプロフィール

山梨学院大学卒業後、単身渡米し、米独立リーグと契約。

4年間アメリカ、オーストラリア等でプレー。

引退後、エンパイアリーグの運営、監督、国際スカウトを務める。

過去10ヵ国でプレー、指導経験有り。

日本にて野球アカデミー “PaLaCalle Béisbol / パラカイエベースボール”を設立。

自身の知識、技術、経験を個人からチーム、子供からプロまで指導。

世界で活躍できる技術とマインドセットを伝え、次世代の選手、指導者、リーダーを現場で育成。

PaLaCalle Béisbol – パラカイエベースボール

ちゃっかり大阪観光も

夜は河内の道の駅の車で車中泊なのだが、セミナーの終了は20:00過ぎだ。もう少し大阪を満喫しようということで、有名なグリコがいる橋、通称「ひっかけ」の周りを歩いた。女の人を引っかけるスポットだから「ひっかけ」というらしい。高そうなダウンジャケットを着た客引きのお兄さんが教えてくれた。

僕にはそんなスキルもないので、たこ焼きを食べて繁華街からは退散することにした。滞在時間は1時間ほどだが、賑やかで楽しい街だった。

時代の先を行く堺ビッグボーイズ

翌日は朝から堺ビッグボーイズの南花台グラウンドへ向かう。いよいよこの弾丸旅行のメイン、堺ビッグボーイズの練習見学だ。

アップでは倒立や側転など、身体機能を高める運動が取り入れられていた。全員動きがやわらかい。のびのび野球をしているが、決してダラダラしているわけではない。個人的には好きな雰囲気だった。

あの有名なトクサンTVも取材に行っている。動画があるのでだいぶ雰囲気も伝わりやすいのではないか。

筒香選手の本の影響もあり、身体操作重視のアップや体操が注目されるが、決してその目新しさだけが堺ビッグボーイズのすごさではない。

ここからは実際に二日間グラウンドで活動を見学した僕が感じたビッグボーイズのすごさを紹介したい。

ピッチング、スローイング指導

トクサンTVの動画にあるように、ブルペンではピッチャーが投球練習をしていた。ブルペンに入る前にはやり投げやドッジボール投げも取り入れられている。胸を大きく使って投げるようなフォームが徹底されている。

ブルペンに入ると球数は制限されていて、どの球種を何球投げるのかも決まっている。ここで驚いたのはストレートを投げるコースだ。

有名な野村克也監督は「ピッチャーの原点はアウトコース低めのまっすぐ」という話をいろいろなところでしている。

だが、堺ビッグボーイズのピッチング練習ではストレートは右投手なら右バッターのインコース高めに投げるというのだ。

疑問に思ったので質問すると、とにかく力をまっすぐボールに伝えるためにそうするのだと説明してもらった。確かに、右投手がプレートの三塁側を踏んだ時に、リリースからボールがまっすぐ進んだらインコースに行く。

このように、きちんと説明づけられた練習がされており、選手がそれを理解しながら黙々と取り組んでいる。ここで野球をやれている子たちは幸せだと思う。

午前中いっぱいに組まれたメニュー表

堺ビッグボーイズの練習は基本的に午前中で終わる。そのため非常に効率的にメニューが組まれている。メニュー表が平日のうちに決まって、その通りに週末の練習が運営されるのだという。

ノックも待ち時間の多いシートノックはなく、ひたすらボールを捕るメニューがメインだった。もちろん内外連携の時間もあり、一か所バッティングの時間もある。それらも時間がきちっと決まっていて、まるで高校生や大学生の練習だった。

メニュー表を前日までに作って選手に渡したうえで練習をする。これだけで選手の“大人度”は上がっていくと確信している。相模原ボーイズでもこういう動きは作っていきたい。

夜も尽きない野球談議

夜は堺ビッグボーイズの瀬野代表と監督の阪長さんもセミナーの参加者と一緒にバンガローのような場所に一緒に宿泊して野球談議は続く。

なんとコーチの土井さんは、この堺ビッグボーイズの活動が仕事なのだという。平日はブログの更新と連取メニュー作成をしているそうだ。

ドミニカのラム酒を飲みながら、夜まで野球談議は続いていく。その場にいる人はみんながみんな学びに来ている人だ。50歳を超えた高校野球の監督さんもいるが自慢話などは一切ない。

ただただ野球が好きで、野球界を良くしていこうという想いだけで熱くなれるって素敵だなと心から思う。


そこでは近畿地方を中心に様々な高校の先生のお話しも聞くことができた。その中に一人、栃木のさくらボーイズの監督の方がいらっしゃった。消防の仕事をしながら野球を教えているそうだ。せっかくの縁、いつかオープン戦を出来たらいいなと思う。

野球というスポーツに出会えてよかったと心から思えた夜だった。


酔っぱらった野球好きたちは、宿の中のこの場所から、それぞれの野心を宣言して寝床についた。





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