小説?哲学書?「世界から猫が消えたなら」

読書録

あらすじ


余命一週間。

いや、どうやらあと一日しか生きられないらしい。

そのかわり、この世からあるものを消したらあなたの寿命が一日だけ延びる。

さあ、どうする?


というお話。


面白くて、色々考えさせられて一日で読んでしまった。

印象に残った言葉

「何かを得るためには、何かを失わなくてはね」

「死と同じように避けられないものがある。それは生きることだ。」


「僕の葬式。

僕の枕元に集まる人はどんな人たちだろうか。

かつての友達、かつての恋人、親戚、教師、同僚たち。

そのなかで僕の死を心から悲しんでんでくれる人は、何人いるのだろうか。

デートや仕事をキャンセルしなくてはいけなくて、正直面倒だと思う輩もいるだろう。

そして僕の枕元で、彼らは僕の人生についてどう語るのだろうか。

愉快な奴だった、ズボラな奴だった、意外と短気な奴だった、モテない奴だった・・・・・・

僕について、彼らはどんな思い出話を語るのだろうか。

その時に僕は気付いた。僕は彼らに何を与え、何を残したのだろうと。

僕が知りえないその瞬間のために、いままで生きてきたのだということを。

30年間も生きてきて、僕はいまはじめてそのことに気付く。

立ち並ぶ棺を前にして、はじめて気付いたのだ。

自分が存在した世界と、存在しなかった世界。そこにあるであろう、微細な差異。

そこに生まれた、小さな小さな “差” こそが僕が生きてきた ”証” なのだ。」

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