会津藩と言えばやはり幕末。なぜ最後まで新政府軍に対抗したのか、そのルーツを見ようと、まずは保科正之に関する本を二冊読んだ。
『保科正之―徳川将軍家を支えた会津藩主』
どちらも中村彰彦氏の本だが、『保科正之―徳川将軍家を支えた会津藩主』の方が二年ほど先に出版されている。
内容は初代会津藩主の保科正之の生涯についてだ。誕生から、三代将軍との関係、その政治の内容など、詳細に書かれている。
『保科正之言行録―仁心無私の政治家―』
こちらは少し後にかかれた。“言行録”という題の通り、史料を引用しながら保科正之に対する説明がされていく。同じ人物について書かれた本だが、かぶりがなく、前書を読んでいる人にも配慮があって、読みやすかった。
幕末へと続く「会津藩家訓」
これを読むと、幕末に最後まで徳川家に忠誠を尽くして、壊滅的な状況に陥った会津藩のポリシー、信念が良くわかる。
その最も代表的であろう、「会津藩家訓」のイロハのイを引用して、終わりにしよう。
一、大君の儀、一心大切に忠勤を存ずべく、列国の例を以て自ら処るべからず
会津藩家訓
若し二心を懐かば、則ち我が子孫にあらず、面々決して従うべからず。
コメント