中学野球の指導者、若いうちはガンガン動いた方が良い!

中学野球

「身体が動くうちはとにかく動け」

これは僕が大学に入学して、ボーイズのコーチを始めてから母校のグラウンドに行った時に監督から言われた言葉だ。その時にはあまり意識しなかったが最近その大切さが良くわかるようになってきた。

身体にはリミットがある

選手と一緒に動けるのは今のうちなのだ。まだ大丈夫と思っているうちに、身体はどんどん動かなくなる。現に僕も、大学1年生の頃と比べるとだんだん身体がおじさんになってきた。人間とは正直なもので、動かなくていい環境にいると、どんどん動かなくなる。すると、久しぶりに走った時などに自分の体が思い通りに動かないことに気付くのだ。

30歳くらいまでは、何もしなくても体は思い通り動くものだと思っていた。しかし、そうではなさそうだ。体が動くうちに意識的に動かなければ、何れはやりたくてもできない時がやってくるのだ。

ノック、バッピ、整備何でもやろう

僕は自分の体のためにも、チームのためにも出来る限りのことは自分でやろうと思っている。ノックもバンバン打ちたいし、打撃練習のバッティングピッチャーだって、進んで引き受ける。今やっておかないと、そのうちやりたくもできない時が来るからだ。それに自分が混ざった方が楽しいし、気づくこともたくさんある。PL学園の中村元監督はシートノックでは常に内野に入って、一緒に動いていたという話も聞いた。

グラウンド整備だって、気がづいた時は自分でやる。整備に関してはさぼっておくとノックやバッピのブランクよりも厄介なことがある。それは体以上に心の“なまり”だ。

整備をやらない時期が長いと、視野が狭くなる。気づき力がなくなる。指導者で気づきのセンサー、目がなまったら終わりだろう。だから僕は、最近ではあるが整備は自分から動くようにしている。もちろん、選手が「代わります」と言ってきたら代わるようにはしているが。

但し責任者は例外

上に挙げたのはコーチの場合に限ると思っている。監督、また、監督が不在のときにはその日の責任者は自分が動くよりは、全体を見る方が良いと思う。何でもかんでも選手と同じ目線に入るのが良いというわけではないだろう。


あとは、体が思うように動かない人も例外だ。体を動かすのは言い方は悪いが娯楽でなければいけない。シビアな目標があっても、趣味でも、とにかくポジティブな動機付けがあって体を動かすから楽しいのだ。

体を動かすのがしんどいのに、無理やりやるのは自分にとってもチームにとっても良くない。そういう人は違う形でチームに貢献するのが良いだろう。

最後に

選手と一緒に動いていると、自分にはできない動きを選手がしたりする。そういう時には、別に恥ずかしがったりせずに、当たり前の顔をするようにしている。だって、出来ないものはできないから。ただ、選手にはできるようになってほしいと思うから要求するし、どうやったらできるようになるのかを考える。自分がやってきたことしか教えなかったら、選手はそれ以上には絶対にならない。


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