2021年8月7日。
南足柄球場。
欲しかった欲しかった、1がやっと手に入った。
公式戦での勝利、それはチームとして、実に2年4カ月ぶりだという。
それほどまで勝ちから遠ざかっていたのか。
2年4カ月という時間が意味すること
2年4カ月間、勝利がなかった。
この「2年4カ月」という数字が意味するところ、
それは1年間一度も公式戦で勝利することができなかった代が存在するということだ。
今の高校一年生、33期生は自分の代になってから一度も勝ちの喜びを味わうことなく引退していった。
コロナで活動できない時期もあった。OP戦でも勝てないことが多かった。
埼玉まで行っても、 茨城まで行っても、静岡に行っても、いつも帰りのミーティングは反省会だった。
それでも、誰一人欠けることなく卒団までやり切った。
そう考えると、勝てなくても得るものは沢山あった中学野球だったと思う。
ただ、勝てた方がももっと多くのものを得ることができていたのは間違いない。
2021年8月7日。
かけがえのない、34期生の勝利の一報を職場で見て、心から喜んだ。
そして、その瞬間を直接この目で見ることができず、その喜びをリアルで分かち合えないもどかしさに襲われた。
そんな複雑な感情の中に、「33期生にも…」という思いも混ざっていた。
8月7日。同じ日に。
同日、同じ神奈川県支部の湘南ボーイズが日本一になった。
湘南は、自分が選手だったころからいつか倒したいと思っているチームだ。
うちが、2年4カ月ぶりの勝利に沸いている日に、神奈川最強のチームは全国を勝ち抜いて、監督を胴上げしていた。
これもまた、複雑だった。
2年4カ月ぶりに勝ったチームが何を言うかと思われるかもしれない。
だが、やはりそこに勝ちたいのだ。
横浜青葉で学生コーチをしていた同志にも、うちのチームの代表にも、ドミニカ行きを紹介してくれた高校の先生にも、何度も話したことがある。
湘南に勝ってみたい。
子どもが好きとか、野球が好きとか、色々なモチベーションはあるが、神奈川のボーイズで野球をやっている以上はそこを一つ大きな目標としてやっていきたい。
32・33期生へ。
まずは目の前の高校野球に。
33期生、そして32期生は高校野球が新チームで再スタートして速いところでは1カ月がたつところだと思う。
まずは目の前のことに全力で取り組んで欲しい。
こっちはいろいろあったけど、皆の戻る場所として、毎年加わる新たな仲間が野球に打ち込む場所として、前と変わらず頑張ってます。
またタイミングが合えば遊びに来てください。
そしていつか一緒にやろう。
春先に監督が交代し、現場のスタッフは全員がチームのOBになった。
そして間もなく、4人で頑張り続けた34期生が最後の最後に一勝をとった。
何年かかるかわからない。
ただ、ここから始まることは間違いない。
強くて良いチームを一緒につくろう。
自分が納得いくまで野球をやったら、今度は教える側として戻ってきて欲しい。
選手として見られなかった景色を一緒に見よう。
33期生に限らず、大学生、高校生、今現在のボーイズ在団生でも、もし気が向いたら、何年かかってもいいから、自分達が「ここにいた」ことを後輩に伝えて、強いチームを作ろう。
※きちんとご挨拶できませんでしたが、応援に来てくださったOB父兄の方々、本当にありがとうございました。
コメント